くらうど

くらうど

栄養とよしなしごと

仕事しながら毎日勉強する実験

 

試験が終わったぞー!

実は7月下旬ぐらいに(昨年です)思い切って資格試験に申し込み、ちまちま勉強してみて、これが意外とよかったのでまとめてみました。

 

もう一つ世界を

就職して半年くらい経ったとき、今までは授業、サークル、バイト、友達といくつかあった生活のパートが、社会人になってからは仕事かそれ以外かのようにまとまりすぎてしまって、片方で嫌なことがあったときになかなか切り替えられなくて辛かった時期がありました(今も若干)。

通勤時間が短く、帰宅までにモードがオフにならない。悩むくらいには暇があってしまったし、本業の勉強はなんだか手につかない。

自分の時間になにかもう一つ世界が欲しい。出来ればそんなにお金がかからず(なんなら収入の足しにしたい)、今の仕事が嫌になったときに役立つものがいい。

 

そう気持ちがまとまってきたくらいの時期に、学生納付特例の追納をいつにしようか、奨学金返済、ふるさと納税、つみたてNISAなど教わってないのに知ってなきゃ困るお金のあれこれで頭を抱えてたので*1、だったらもう少し、お金に強くなれば少し楽になるんじゃないかと思ってFPの試験をを受験することにしました。

 

FPってなに

FP(ファイナンシャルプランナー技能士)とは、

FPは、相談者の夢や目標を達成するために、ライフスタイルや価値観、経済環境を踏まえながら、家族状況、収入と支出の内容、資産、負債、保険など、あらゆるデータを集めて、現状を分析します。

そして、相談者の立場や、ライフイベントを考慮したうえで、長期的かつ総合的な視点でさまざまなアドバイスや資産設計を行い、併せてその実行を援助します。

また、必要に応じて、弁護士や税理士、社会保険労務士、保険・不動産の専門家、銀行・証券会社などの各分野の専門家のネットワークを活かしながらファイナンシャル・プランニングを行います。

ファイナンシャル・プランナー(FP)とは | 日本FP協会

だそうです。

特に3級はとても受験しやすい資格で、

  • 年3回受験できる(1月、5月、9月)
  • マークシート方式 75~80問、60%以上で合格
  • 国家資格
  • 受験資格がない(に等しい)
  • 受験料が安い。8000円+教材代(メルカリにたくさんある、無料アプリあり)
  • 60時間程度の勉強で合格ラインに到達できる(と言われている)

と、えいっと申し込むにはちょうどいい。

大学生や主婦の人も良く受験しているようです。

 

テキスト購入~申し込むまで1年かかった

社会人になってからも、本業関連の勉強以外はこれといって試験などありませんでしたが、彼氏が学生なのと学生時代から勉強デートがすごく好きで卒業後頻度が減ってしまったのが寂しかったので、

夏頃のデート中に

「FPとる!から勉強デートしよう!」

と勢いで発言。

そのまま本屋に行ってFPの教科書を新品購入。(今思えばこれメルカリで良かった)

カフェに入り、筆記用具も何もない中、買ったばかりの本をパラパラと読み始めたのでした。ここで試験日を調べたら、直近のは締め切っていて次は1月。「時間ありそう~」とのほほんとしていた。

その後どうやら教科書だけでは勉強は厳しそうだと気づき、メルカリで問題集(過去問道場がめちゃくちゃ便利で、問題集1周しかしなかったからいらなかったかも)を購入。このころに実は母もFP3級を持っていたことが判明し、教えてもらおうとか思っていた。

 

ただ、本を買ったところで50%くらい終わった気がしてしまったり、いざ申し込むとなると8000円が惜しく感じたりして2回くらい申し込み時期を通り過ぎて、気づけば翌年の6月に。結局彼氏が授業忙しい時のデートに合わせて斜め読みしただけで1年近く経ってしまいました。

9月試験と仕事のバタバタが絶対に重なるので1回見送ろうと思っていたのですが、

「これくらいの忙しさを理由にしてたらいつになっても何も出来ないじゃん」

とハッとして勢いで申し込みました、きんざいの方に。

 

なんできんざい?きんざいって何?

 

実はFP試験は2つの団体でうけられます。ひとつはFP協会、もうひとつは金融財政事情研究会です。

学科試験はどちらも同じですが、実技試験の科目が違います。もらえる資格は同じです。

FP協会→資産設計提案業務(20問)  広く浅く

きんざい→個人資産相談業務、または保険顧客資産相談業務(15問/5題)  狭め深め?

 

私は何も考えず、範囲狭いし問題少ないし個人資産相談のほうが自分に役立ちそうな名前だなと思ってきんざいに申し込んでしまいました。

 

振り込んだ後に急に不安になって合格率(2022.1)を調べると、

学科(問題おなじ)

FP協会/87.01%

きんざい/62.52%

実技(問題違う、合格ラインは同じ)

FP協会/90.75%

きんざい/53.14%(個人資産)、39.53%(保険)

 

えらい違うじゃないか。

やってしまった。しかも払い戻しできない。

問題数少ないと間違えた時の失点が大きいという、普通に考えたらわかることに申し込んでから気づいてしまった。

問題が同じ学科試験も合格率が違うのはなんでだろうと思ってあとから調べたら、きんざいは職場に受けろと言われたなどといった団体受験が多く、個人受験の人より勉強時間が少なくてモチベーションが低い傾向にあるからだそうです。

FP協会は個人受験で、主婦や学生の方も多いそうです。自分の時間のある時期を選んで試験受けられるだろうし、合格率もそうなるだろうなぁという感じです。

 

あと自腹かどうかって結構あると思う。ライザップは、ライザップメソッドで痩せるのではなく、"自腹による60万で自腹を切る"から痩せると思ってます。面白いね。

 

私は

「8000円をどぶに捨てたくない!落ちて服とかコスメに使えばよかったとか思いたくない〜」

という損得勘定で頑張れた部分も大きかったので、身銭を切ることは大切です。お金を使いこなすための試験なのです。

きんざいにしてしまったので60時間の半分以上を実技試験*2 の勉強に費やすことになりましたが、難しい方だから落ちてしまうかもしれないという強迫観念で勉強が進んだので結果よかったかもしれません。人間は怠惰な生き物なので、追われるようにすること(なるべく時間以外にもこの要素があるといい)と、ちょっと高めの受験料が成功のカギだと思います。

 

 

 

60時間勉強するために工夫してみたこと・効果があったこと・よかったこと

①2時間”しか”やっちゃいけない

FP3級合格に必要な勉強時間は60時間程度と言われています。私の場合申込日から試験当日までは40日程度だったので、勉強できない日もあると考えて1日2時間を目標に設定しました。

2時間って長いようで短くて、当時の私の生活リズムだと仕事の日でも捻出できるちょうど良い長さだったので、本当はもっと時間取れたのですが敢えて2時間制限を課したり、中途半端なところで打ち切ったりしました。

こうやってうまく自分を刺激する仕組みを回していくのもなんだか楽しかった。

 

②カフェ代に比例して勉強捗る

受験料と同じで元を取ろうとする心理が働くのか、おいしい飲み物で気合いが入るのか。

自宅ではほとんど集中できないタイプなので、ここはどうしても避けられない出費。ただのラテマネー貧乏にならないためにも中身の充実だったり頻度はちょっと調整して頑張りました。

タリーズドトール交互にしたり、マックにも行ったり。タリーズは飲みやすいコーヒー多いし、スタバより座れる率が高いので好きです。

安いところにするときは、広い店、窓があるところ、ソファ席を選んでみるとなかなかよいです。

 

③5時起きはいい、散歩とセットだとなおいい

9時出勤で通勤15分だったので、

5時起き→近所の公園1周20分→5時半ごろ〜1時間前後勉強して朝ごはん

のスケジュールで勉強してみた期間もあったのですが、とてもいい。

目が覚めるし体が軽いし、仕事も捗るし、帰宅後ゆっくりできる。

試験が近くなってきてからは散歩をなくしたり、夜も少し追加したりしました。

ただ、夜更かしさんなので睡眠時間は若干減りました。

 

④勉強するとデジタルデトックスになる

スマホ大好きっ子なので、逆手にとってアプリで勉強したりしてたのですが、今回は本当に時間がなかったので、脱線しないように紙のテキストかSNSが見られないパソコンで勉強しました。

スマホ*3という本を読んでから、好きなのではなく自分の力では手が離せないのだと思ったのでベッドの下に埋めたり、腕時計にして電源を切ったりしました。

そうするとやっぱりすっきりするんですよね。

あと、返信早いタイプなので通知で手を止めてしまったり、人からの連絡を待って寂しい思いをすることが多いのですが、集中して暫くぶりにスマホ見ると好きな人たちからの通知が来ていて嬉しい。そこからのやり取りが勉強の疲れが取れる時間になるのもよかった。

 

⑤意外と気分転換になるよ

忙しさを理由に試験を2回くらい後ろ倒しにしていたのですが、結局気持ち的にも1番忙しい時に受けました。

先輩が退職した直後で仕事はやや憂鬱でしたが、勉強してる時は余計なこと考えないしいい気分転換になるしでとてもよかったです。

思えば、学生の時も辛い時の方が勉強が捗ったので、これからもその圧を逃すイメージであえて同時期に追加して行こうと思います。

負担ではあるので、無理は禁物です。仮に断念しても自信無くさない様に、本業に繋がりすぎないやつがいいかなと思いました。

 

どこかの社長さんの言葉だったか、「人生で完璧な時なんて一生来ない。」というのがかなり印象に残っていて、何かをやり始めるのに完璧な時を待っていたら、一生始められないなと。この先今より完璧に近い状態になるかもわからないし、完璧な時に始めるより、早く始めておくほうが圧倒的にいいことってたくさんあると思うんです。まず、やったことないことなのに始めるのに「どういう状態が完璧か」なんてわからないし。

勢いが大事です。スムーズにこなそうとせず、まず始めてみたらいいのです。違ったらやめたらいいし。

 

⑥試験があると程よい緊張感と達成感があっていい。ちょっと自信がついて、自分にわくわくする

国試以来の試験だったのですが、やり始めてから気づいたのが、試験を設定することでそれ以外の予定が輝くんですね。

勉強の休憩時間の幸せ度だったり、試験終わったあと何しようかなとかそういうのは言わずもがな。

今までだって仕事で1日10時間近く頑張ってるので帰宅後や休日はきらきらしていたのですが、試験の威力って結構すごくて。

私の仕事の場合は月単位で区切りはありますが明確に繁忙期がある仕事ではないので、試験のおかげで今まで以上に「今の時間をうまく使おう」とメリハリがつきました。時間が減ったようで、増えているような面白い感覚でした。

 

あとは、任意の何かをする時ってどういう状態の自分でそうしてるかも結構大事だと思うんです。

世界の見え方や事実の受け取り方が、自分の心の持ち様によってガラッと変わったことってありませんか。

自分との、「これをやる!」という約束を守ったり、新しいことを知ること・できるようになることはちょっとずつ自分に自信を与えてくれています(逆に約束破り続けるとちりつもでだいぶ削られる)。

自信がある状態ですること、さっきよりちょっとたくさんのことを知った状態で事に向かうこと、辛いことのあとに自分を丁寧に扱う(自分の頭と心のために時間を使う)ことって、そうしなかった時より前、最中、その後の全てにおいて成果がいいのです。

当たり前のことを言っているけど、私の魂の癖がこの逆方向に強いので言葉にして整理してみました。

読んでくれてる方の中に、私のように自信がないのに理想が高い仲間はおりますか。ミニ研鑽が自分への期待を正しいサイズにしてくれます。

 

まあこれするにも気力やなんやベースが必要ではありますね。鶏が先か卵が先か。でもやる気ってやったら出てくるらしいので、先に気になってる試験に申し込みましょう笑

 

長くなりました。ところどころしいたけ占いみたいになった。

ちょっと大袈裟だけど、総じてとってもいい時間だった!

 

 

ちゃん!

追記(2023.11)

あと体裁整えるだけで公開できたのに、忘れてました。この当時の彼とは別れてしまったけどなんとか立ち直って、今はいろいろあり1月末にTOEICを受けることになっていますなんか。

高3の団体受験ぶりだからなんもわからん。partの構成もイマイチわかってない。やばいです。

FPの時の気概で頑張りたく、振り返りながら更新してみました。

去年の自分いろいろ挑戦してて健気だな。

振り返って、これからの退勤後の時間にわくわくした!

2023年ぐわんぐわんだったので、来年はしんしんと勉強しながら、穏やかないい年にしたい。

一緒に勉強会してくれる方募集してます!

 

 

 

*1:急に増えた支出とさして多くない収入のせいで金銭面の認知がゆがんできて辛い。

*2:非常にラッキーなことに、私はきんざいの実技が性に合っていました!なんと。協会の実技も数問見てみたけどあんまり解けなかった。

*3:これ結構怖かったです。電源切っても、テーブルの上にあるというだけでそちらに少なからず意識が割かれてしまうという。あと、人間の脳の報酬系を刺激するためやめられないそうです。カバンにしまうようになりました。アンデシュ・ハンセン、久山葉子/訳 『スマホ脳』 | 新潮社